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スキンケアに役立ててほしい基礎知識

スキンケアに役立ててほしい基礎知識

風が冷たくなり冬の訪れを感じるようになりました。この時期心配なのがお肌の乾燥ですよね。人一倍スキンケアに気を遣っているのに毎年ガサガサしちゃう(´•̥̥̥ω•̥̥̥`) そんな人はもしかしたら、生活習慣に問題があるのかも・・・

本日はこの冬に役立てて欲しい、正しいお肌の知識についてお話しします。

美肌の鍵は角質にあり!

冬が近づき空気が乾燥し始めると気になり始めるのがお肌の乾燥ですが、実はお肌にはもともと体内の水分を保持する機能がそなわっています。その保湿機能を担っているのが皮膚の一番外側に当たる角質層です。角質層は扁平な角質細胞が10枚~20枚重なって形成されています。厚さはわずか0.02mmでラップと同程度の厚さしかありませんが、そのわずか0.02mmの中に保湿のための仕組みがいくつも詰まっています。角質層はとても薄いので少しの刺激で簡単に剥がれてしまいます。角質の剥がれた部分からはどんどん水分が蒸発して行くため、お肌が乾燥してしまいます。角質と聞くと硬くてガサガサで美容に悪いイメージがありますが、実はとても大切なものなのです。

保湿の三大要素

保湿機能には、細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)、皮脂の三つの成分が大きく関わっています。いずれも角質層に存在し、体内から水分が抜け出るのを防いでいます。乾燥肌を理解するためには、まずは保湿の三大要素について理解をする必要があります。

1.細胞間脂質

幾重にも重なった角質細胞の隙間を埋める成分で、角質細胞同士を結び付けて防御壁を作ります。レンガ造りの塀のようなイメージです。細胞間脂質は脂質の性質をもつ親油基と、水と結合しやすい親水基を持っており、親水基を内側に向けて結合し、脂質二重層状構造をしています。この構造では親水基が内側に向いているため内部に水分を蓄えることができます。細胞間脂質にはいくつか種類がありますが、有名なものにセラミドがあります。

2.天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor:NMF)

天然保湿因子(NMF)は角質細胞内に存在し、細胞内に水分を保持します。主な成分はアミノ酸や尿素などで、親水性が高く水分と強く結合し細胞に柔軟性と弾力を与えます。

3.皮脂膜

皮脂膜は皮脂と汗が混じったものです。お肌の表面を覆って水分の蒸発を防いだり、角質が剥がれたりするのを防ぐ保湿クリームの様な働きをします。

乾燥肌の原因

お肌にはもともと優れた保湿機能がそなわっていることは説明しましたが、ではなぜ乾燥してしまうのでしょうか。それは保湿の三大要素が何かしらの理由により失われてしまうからなのです。

1. 睡眠不足

お肌は新しい細胞が下から古い細胞を押し出して生まれ変わります。このサイクルをターンオーバーといいますが、細胞間脂質やNMFはこのターンオーバーの過程で生成されます。ターンオーバーは睡眠中に分泌される成長ホルモンによって促進されるため、睡眠不足は乾燥肌の原因となるのです。

2. 入浴

天然保湿因子は親水性が高く、長時間湯船に使っているとお湯に溶け出してしまいます。ナイロンタイルなどで体をゴシゴシ擦って角質が剥がれてしまうと、さらにNMFは溶け出しやすくなります。

3. 衣類などの刺激

肌触りの悪い衣類やタオル、布団などを使用すると皮膚への刺激となります。角質はちょっとした刺激で剥がれてしまうことあるため、ごわごわした衣類やタオルで乾燥肌が助長されます。

お肌を守るために、是非とも実践して欲しいこと

1. 睡眠

成長ホルモンがお肌の修復を促進することや、睡眠中に多く分泌されることご存じの方も多いと思います。かつては夜10時~深夜2時をお肌のゴールデンタイムなどと呼び、その間に成長ホルモンが多く分泌されると考えられていました。

しかし近年になって、成長ホルモンの分泌量は就寝時間に関係なく、睡眠の質によって変わるということがわかりました。成長ホルモンは寝付いてから3時間くらいの最も睡眠が深くなるときに特に多く分泌されます。

そのため、何時に寝るかではなく、どれだけ深く質の良い睡眠がとれるかが重要になります。

★質の良い睡眠をとるための心得★

① 寝る3時間以内には食事をしない。胃に食べ物が残っていると消化をするために脳や神経を使うためゆっくり休めません。就寝する3時間前からはものを食べないように気を付けましょう。

② 入浴は寝る一時間前がおすすめです。寝る一時間前にお風呂に入ると、入浴によって上昇した体温が、寝る直前に体温が戻ります。こうすることで副交感神経が働きやすくなり、脳も体もリラックスできます。

③ 寝る前に光を見ない。光は脳に刺激を与えるので寝る前にテレビ、PC、スマートフォンなどを弄るのはおすすめできません。照明もなるべく消し、どうしても必要な場合はフットランプなど直接顔に光があたらないものを利用しましょう。

2. 洗顔、入浴

洗顔や入浴時は角質層を傷つけるリスクが多くあります。寒い冬にお風呂はとても気持ちいいものですが、お風呂からでた瞬間に身体中パリパリに乾燥してしまう悩みが付き物です。お肌の乾燥しやすい方は以下の点に気を付けましょう。

①強く擦らない。強く擦ることで物理的に角質層に傷が付きます。良く泡立てて手で優しく洗うことをおすすめします。また、入浴後はすぐに保湿をしてお肌を保護しましょう。

②朝の洗顔や入浴を見直す。お肌は夜寝ている間に修復されます。朝に洗顔や入浴をするとせっかく修復された皮膚にまた傷がつくことになります。朝にお肌が傷ついてしまうと夜までそのままの状態になっていまいます。お肌が乾燥しやすい人は、朝の洗顔や入浴の仕方を少し見直した方がいいかもしれません。

③熱いお湯や長湯をしない。熱いお湯は皮脂を落としやすく、皮膚を傷つける原因になります。さらに長湯をすることで親水性のNMFがお湯に流出し乾燥肌になりやすくなります。お湯は38℃~39℃程度のぬるま湯に設定し、あまり長湯をしないことをおすすめします。

3. 衣類 刺激の少ない素材の服を選ぶ。

肌着を着用して、服が直接肌に触れないようにする。 電気毛布は避ける。熱により皮膚が乾燥しやすくなります。また熱はお肌を刺激するので肌の弱い人は気を付けましょう。

お肌を守るための生活習慣をご紹介しましたが簡単なことも多いので、お肌の乾燥が気になる方は試してみてはいかがでしょうか。これからの季節はお肌のトラブルが多くなります。保湿だけでなく生活習慣も併せてケアして乾燥知らずのお肌を作りましょう♪